矯正歯科治療について

 

治療で使う装置や用語

矯正歯科治療を行う際、よく使う装置が数種類あります。 また、治療内容や治療方針をお話しする中で、たびたび登場する専門語があります。 できるだけ平易な言葉でお話しするよう心がけていますが、 中には覚えていただきたい名称や言葉があります。
このページでは、治療で使う装置や言葉の代表的なものを解説します。

なおホワイトニングの用語は、自宅でできるホワイトニングで解説していますので、こちらもご覧ください。

装置を装着する期間について

装置を装着期間について

装置名

マルチブラケット法
バイオネータ
Jフック・ヘッドギア
保定装置(リテーナ)

矯正歯科治療用語

永久歯列期の動的治療
経過観察
外科手術(顎の骨の手術)
治療確認書
育成医療制度
更正医療制度
更正・育成医療給付について
更正・育成医療期間の指定
顎口腔機能診断施設での歯科矯正
日本矯正歯科学会の認定医制度

装置を装着する期間について

矯正歯科治療は「マルチブラケット法」によって個々の歯を動かす動的治療の期間と 動かした歯をその場所に安定させるために 「保定装置=リテーナ」を用いる治療期間の2つがあります。


基本的に、装置をどのくらいつけるかは、ケースバイケースですが、あえて目安を言うならば、 永久歯列全体を矯正する場合であれば、本格治療で使われるマルチブラケット装置を付けている期間は、 2〜3年といったところでしょうか。
年齢が30歳を過ぎている場合は、おそらく3年はかかります。また受け口など、成長を見ながらまず早期治療をし、 いいタイミングで本格治療をする場合などは、合計するとさらに長期にわたる場合もあります。


さて、本格治療が無事に終わって矯正装置を外したら、すぐ保定装置を付けます。 患者さんからよくその理由を質問されますが、私たち矯正歯科医が考えている保定装置の役割は、次の2つです。

  1. 移動させた歯は、当初は、まだ不安定な状態で、放っておけば治療前の環境に戻ろうとします。 それを動かないように、押さえる役割。
  2. 新しい環境にまわりの組織がなじむために必要な時間。歯を安定させる役割。

少し補足すると、治療前の環境は、歯にとってはそれなりに居心地のよかった状態です。 特にねじれていた歯は、歯は動いても根の周りの繊維(歯周繊維)は曲った状態で付いているわけですから、 ゴムで引っ張られるように、少しずつ戻ろうとします。


そういう場合には、保定装置を付けたり、歯の裏側にワイヤーを接着剤で付けて、 歯が安定するまで押さえておきます。 また、上下一体であごを押さえておく、シリコンゴムでできたマウスピースのような保定装置(トゥースポジショナー) を使う場合もあります。


例えば、腕や足の骨を折ったときは、整形外科や接骨院でまず元の位置に戻し、 ギブスなどできちんと固まるまで押さえておきますね。 動かした位置で安定させるという意味では、矯正歯科治療における保定装置にも同様な役割があると思います。


保定装置の装着期間は、本格治療したケースで、1〜3年です。
「矯正してきれいに並んだ歯は、一生この状態ですか?」と、聞かれることがありますが、 食べ物を噛むなど、歯は日々使っているわけですから、少しずつすり減り、動いたり、ずれたりします。
むし歯で歯がなくなることもあるでしょうし、歯周病や加齢現象によっても歯の支えが弱くなり動いてきます。 ですから保定期間終了後も、安心のために、毎週1、2回、夜だけでも装置を付ける習慣を、私たちは望んでいます。

このページのTOPへ戻る

マルチブラケット法

個々の歯にブラケットを装着して、ブラケットにワイヤーを通して個々の歯の位置関係を治す装置です。 矯正歯科治療ではもっともよく使われる装置です。


基本的には、金属ブラケット、プラスチックブラケット、 セラミックブラケット、リンガルブラケットの4種類があります。 昔は金属製のものが主流でしたが、最近は、プラスチックやセラミックが好んで使われています。 また、表側からはまったく見えないリンガルブラケットも注目されています。 装着後は、慣れるまで話しづらい感覚があるでしょう。
いなげ矯正歯科医院ではほとんど全ての患者さんに、 前歯の部分には写真のように審美性に優れたマルチブラケットを使用しております。

マルチブラケット法マルチブラケット法マルチブラケット法

装置名の一覧へ

Jフック・ヘッドギア法

Jフック・ヘッドギア法 Jフック・ヘッドギア法

上顎骨の前方への発育を抑え、第一大臼歯を後方へ移動させる装置です。


首にまわしたバンドで固定します。上顎前突、叢生などの治療に使います。 口の中の装置は上顎第一大臼歯にバンドを付けます。外部装置の取り外しは自分でできます。 1日8〜12時間以上使用します。

装置名の一覧へ

バイオネータ

バイオネータ

あごの位置を変えたり幅を広げたりする装置です。

装置名の一覧へ

保定装置(リテーナー)

保定装置(リテーナー)

矯正治療を終えてブラケットなどの装置を外したあと、 しばらく安定するまで保定装置(リテーナ)を付けます。


自分で取り外しのできる保定装置、歯の裏側に直接ワイヤーを接着させる小定式保定装置、 弾力のある合成ゴムで作られたマウスピース状のトゥースポジショナーなどがあります。


装置名の一覧へ

永久歯列期の動的治療

永久歯がはえ揃い成長しつつある時期における矯正歯科治療のことです。
この時期の矯正歯科治療は顎の骨の成長のコントロールをしたり個々の歯を動かしたりしてゆきます。 個々の歯を動かしてゆくための代表的な方法はマルチブラケット法です。来院間隔は月に1度です。


治療用語の一覧へ

経過観察

治療開始時期が来るまで顎の骨の成長発育を観察したり、乳歯から永久歯への交換を観察してゆきます。 歯の交換がスムーズに行われない場合には必要に応じてレントゲン検査、乳歯の抜歯、 永久歯列への咬合誘導などの処置を行ってゆきます。 経過観察中の来院間隔は数ヶ月に1度から年に1度と症例に応じて異なります。


治療用語の一覧へ

外科手術(顎の骨の手術)

通常の矯正歯科治療だけでは満足な治療結果が得られない場合、 当院と関連病院の口腔外科医や形成外科医との協力・連携のもとに治療計画を立て、 外科手術を併用しながら咬み合わせを改善していくことになります。
つまり、実際にあごの骨を切る手術は、関連病院の外科医が行い、手術前と手術後の矯正歯科治療を当院が担当して、 咬み合わせや歯並びを改善していくことになります。


治療用語の一覧へ

治療確認書

現時点では治療計画書の中で診断名・不正咬合の成因・治療方法を文書にて明記しています。 さらに治療に関わるおよその治療期間や諸費用についてもお知らせしています。 いなげ矯正歯科医院における基本的なスタンスは、 患者さんご本人または患者さんの保護者の方と対等な良識ある人間関係を基として矯正治療を進める、というものです。


治療用語の一覧へ

育成医療制度

身体に障害のある児童に対する治療費の健保の自己負担分を国や地方自治体が補助する制度です。


[内容]

  • 適用となる年齢は18歳未満の児童
  • 口唇、口蓋裂の手術を行った時の医療費の健康保険の対象分と歯科矯正治療に対して適用
  • 自治体から指定される徴収金(自己負担分)は患者の家庭の所得状況によって異なる
  • 育成医療は指定医療機関のみで受けられる

治療用語の一覧へ

更正医療制度

身体障害者福祉法第19条による制度で、内容は育成医療とほぼ同じです。
更生医療制度の対象者は、身体障害者手帳を持っている18歳以上の人です。


治療用語の一覧へ

更生・育成医療給付について

給付対象は、口唇、口蓋裂に起因した音声・言語機能障害を伴うものであって、 鼻咽腔閉鎖機能不全に対する手術以外に歯科矯正が必要なものであること。
「歯科矯正に関する医療」を担当する医療機関における、給付の範囲は、 口唇、口蓋裂に起因した音声・言語機能障害の改善に関する医療に限られます。


治療用語の一覧へ

更生・育成医療機関の指定

更生(育成)医療を行うために必要な設備および体制を有していることや、 それぞれの医療の種類における専門科目について、適切な医療機関における研究従事年数が(歯科では)5年以上であること、 さらに、歯科矯正に関する医療を担当する歯科医師の要件として、 研究態様と口蓋裂の歯科矯正の臨床内容とに関連が認められること、 歯科矯正を標榜していることならびに関係学会(日本矯正歯科学会および日本口蓋裂学会)に加入していることが挙げられます。


治療用語の一覧へ

顎口腔機能診断施設での歯科矯正

厚生労働大臣が定める施設基準に適合している都道府県知事が認める保険医療機関において行う顎変形症 (顎の離断等の手術を必要とするものに限る)の手術前後における療養
又は特定承認保険医療機関において行う「保険医療機関及び保険医療担当規則第5条の2の第2項」に規定する 厚生労働大臣の承認を受けた療養について行う歯科矯正に適用されるもの


[施設基準]

  1. 身体障害者福祉法第19条の2第1項の規定により厚生労働大臣又は都道府県知事が指定した医療機関である。 但し、更生医療として歯科矯正に関する医療を担当しているものに限る。
  2. 当該療養を行うために必要な次に掲げる基準
    (1)下顎運動検査又は舌接触運動検査のいずれか一方と
      咀嚼筋筋電図検査が行える機器を備えている
    (2)専任の常勤歯科医師及び専従する常勤看護婦または
      歯科衛生士がそれぞれ1名以上勤務している
    を満たしている。
  3. 当該療養につき口腔に関する医療を担当する診療科または別の保険医療機関と 歯科矯正に関する医療を担当する診療科との間の連携体制が整備されている。

治療用語の一覧へ

日本矯正歯科学会の認定医制度

日本矯正歯科学会の認定制度は、矯正歯科医療の水準を維持し向上を図ることにより、 国民に適切な医療を提供するために創設されました。 そのため学会は、矯正歯科治療に関して適切かつ充分な学識と経験を有するものを「学会の認定医」としています。


治療用語の一覧へ

休診日

=休診日